かながわ生き活き市民基金


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フードバンクかながわ設立記念フォーラムが開催されました


●県内の12の協同組合・労働団体・市民団体が集い、コンソーシアム(共同事業体)方式でフードバンク中間組織を2月22日に立ち上げました。法人格は一般社団で、今後公益認定申請を行います。
●3年前にかながわ生き活き市民基金が設置した「マイクロジット研究会」で『生活困窮者向けの市民金融は資金調達のハードルが高くいったん断念するが、社会連帯の促進のために、非営利協同による食のセーフティネットをめざそう』と提案しました(2016年9月)。
(この研究会まとめのPDFはこちら

●2016年11月から(仮称)フードバンクかながわ検討会、2017年4月から(仮称)フードバンクかながわ準備会を開催し設立に漕ぎつけました。
フードバンクかながわは「中間組織」として、生活困窮者・社会的弱者を支援する相談機関(行政・社協等)や地域で活動する市民立のフードバンクをはじめとする様々な支援団体と連携します

●神奈川県内には、市民活動としてフードバンクを実践する市民団体が数多くあります。3月11日の設立記念フォーラムでは、先進的な活動を行っている3つのフードバンクを招き、活動報告を行っていただきました。
フードバンクかわさきの活動開始は2013年1月、神奈川県内のフードバンクの草分けです。徹底した相談・寄り添い支援を行い、制度や関係機関につなぎ、多くの「卒業生」を送り出しています。地域包括ケアのつなぎ目に位置し、『民間主導で各公的機関やネットワークと関わり、問題そのものの根っこや解決方法をともに考えるのがフードバンクかわさきのモットー』と高橋さんはリレートークで語りました。
ワンエイドは座間市で高齢者の生活サポート事業(移動支援・見守り・生活サポート)をおこなう中から、当事者ニーズへの対応を迫られ、不動産会社を設立し、高齢者や困窮者の住宅支援、さらにはサブリース事業も行っています。この活動の中から食支援の必要性に気づき、フードバンクを始めました。現在は月100件以上の相談・食支援を行っています。行政、地域(団体・企業)、市民の3者が連携・協力することが個々の問題解決につながると松本さんは語りました。
お福わけの会は横浜市瀬谷区で子育て支援・保育事業を行う2つのNPO法人「まんま」「さくらんぼ」の共同取組としてフードバンクに取り組んでいます。子育て中の母親の中に、様々な理由で生活苦を抱える人が居ることに気づき、支援策を考えていました。そして友人から「フードバンク倉庫(セカンド・ハーベスト・ジャパン)が大和市に出来た」ことを聞き、2015年10月から食支援活動を始めました。分かちあい拠点は4つの子育て・保育拠点で、登録制。口コミで現在85家庭が登録、そのうち58家庭がひとり親家庭で、週1回食の分かちあい活動を行っています。特徴は参加型、当事者も仕分け活動に参加しています。
 

●子どもを対象とした食ネット(子ども食堂)・居場所づくり活動が活発です。記念フォーラムのリレートークでは、逗子市の子ども食堂の最初の提唱者である草柳さんに報告をお願いしました。
逗子0円食堂の草柳さんは逗子市沼間在住で、民生委員・児童委員を務めています。地域の仲間と共に子ども食堂を試行錯誤して立ち上げました。逗子市は人口5万7千500人余り、小学校区は5つです。子どもの行動範囲を考えると、小学校区に一つは子ども食堂をつくりたいと、池子地区でも子ども食堂を開催しています。これらの活動に触発され、現在では5小学校区すべてで子ども食堂が立ち上がっています。また学習塾COCOLOの会がボランティアの協力を得て開催している「0円学習塾」との連携も始まっています。
座間市生活支援課の林さんからは生活困窮者支援の取り組みと地域の民間の諸団体とのネットワークの必要性の報告がありました。生活困窮者自立支援法(2015年施行)は、他の法・制度と異なり、対象者に対する給付やサービス提供がありません。支援法ではその対象者を「最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある人」としています。困窮の状況・程度はさまざまであり、相談を通してその人に合った支援を行う必要があります。生活保護や障がいなどの制度につなぐことのできる人も居ますが、多くは相談を通して自立に向けた支援メニューを考える必要があります。行政や制度だけでは対応できないケースが多いため、2015年の法施行でまず行ったことは地域の民間諸団体に会いに行き、協力を求めたと林さんは云います。NPO法人ワンエイドとの出会いもこの時です。座間市の生活困窮者自立支援では「断らない相談支援」をモットーに、地域の諸団体とのプラットホームをつくり、支援活動をすすめています。
(座間市の取組みについてはダイヤモンドオンラインの記事をご参照ください)
フードバンクふじのくにの鈴木和樹さんからは、設立5年目を迎えるふじのくにの活動の現在の到達点について報告がありました。NPO法人ふじのくにはNPO・労働団体・協同組合9団体のコンソーシアムです。フードバンクを「地域のしくみ」として定着させ、困ったときはお互い様の社会実現に向けて、「もったない」を「ありがとう」に変える、このような社会を当たり前にするために、構成団体の持つ特徴や良い点を活かして活動しています。
静岡県内には35の市・町がありますが、ふじのくには全ての自治体と連携し、食支援を通じて生活困窮者支援に取り組んでいます。自治体の相談機関(行政・社協)と連携したタイムリーな食支援は、相談機関の自立支援担当者の有効な支援ツールとなっています(食料送付は窓口まで/食料活用主体は相談機関)。その他民間の支援団体(子ども食堂等も含む)への支援も行っています。
フォーラムでは、島田市との協働事業として取組んだ「子ども応援プロジェクト」の活動事例が報告されました。夏休み期間中の食料支援事業で、困っている家庭の掘り起しを島田市役所(各課横断)と連携し実施し成果を挙げました(島田市社協のホームページに記事掲載があります)。
フードバンクの食支援は地域の多様なステークホルダーの連携による社会包摂活動の可能性を持っています。
設立記念フォーラムの詳報は神奈川県生活協同組合連合会のホームページを参照ください。